そういちコラム

数百文字~3000文字で森羅万象を語る。挿絵も描いてます。世界史ブログ「そういち総研」もお願いします。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

10万円あったら何をする

少し前にこんなテレビ番組がありました。「10万円あげるとしたら何をする?」と、いろんな人に聞いてみる。旅行や貯金などではない、面白い使いみちを言う人には10万円をあげて実行してもらう。 何度かそういう番組が放送されたと思いますが、私がみたなかで…

制約の中でもそれなりに美しく

雑誌『暮しの手帖』を創刊した花森安治(1911~78)の言葉に 「美しいものを見わける眼を持っているひとは、どんなときでも、自分の暮しを、それなりに美しくすることが出来る、幸せなひとである」 というのがあります。これからの時代、「美しい暮らしをし…

今日の名言 チャーチル

【今日の名言】ウィンストン・チャーチル(英国の首相、1874~1965)われわれの仕事を行うには、大量の書類を読む必要がある。だが、ほとんどの書類が長すぎる。 何かの計画にせよ報告にせよ、ほとんどのことは書類1枚程度で伝えられる。できないなら、考え…

宇宙旅行が大富豪にも可能になった

2021年、実業家の前澤友作さんが宇宙ステーションに行って帰ってきました。これを「金持ちの道楽」と冷ややかにみる人もいます。しかし、かつて宇宙旅行は、国家に所属する特殊な専門家である宇宙飛行士にしかできませんでした。どんな大富豪にも不可能でし…

ブルシット・ジョブ=どうでもいい仕事

人類学者のデヴィッド・グレーバーが打ち出した「ブルシット・ジョブ(bullshit jobs)」という概念があります。訳せば「クソみたいな、どうでもいい仕事」ということ。グレーバーによれば、今のホワイトカラーの仕事の多くが「どうでもいい仕事」である。た…

今日の名言 手塚治虫

【今日の名言】手塚治虫(マンガ家、1928~89)マンガからマンガの勉強をするのではなく、いい映画をみよう。いい音楽を聴こう。いい芝居を観よう。いい本を読もう。若い頃の赤塚不二夫らに語った言葉。赤塚は「本当に大事な教えだったんだ」と述懐している…

「よい文章」の4つの条件

【条件1】シンプルでわかりやすく、正確に書かれている これは前提となる条件です。芸術的な文章というのもありますが、多くの人がまずめざすべきなのは、わかりやすい実用的な文章です。これが書けることは、生きるうえで重要なスキルです。 しかし学校教…

今日の名言 マザー・テレサ

【今日の名言】マザー・テレサ(カトリック修道女・慈善事業家、1910~97)釣り道具も持てないほど弱っている人を助けているのです。貧しい人の支援をするマザー・テレサに「魚を与える(施しをする)よりも、魚の取り方を教えては?」という人に対し言った…

漢字の書体の歴史

漢字の書体で、私たちがまず習うのは楷書(かいしょ)という、字画を略したり続けたりせずきちんと書く書体です。そして、やや崩れた書体である行書(ぎょうしょ)や、さらに崩れた流れるような書体の草書(そうしょ)もあります。では「楷書」「行書」「草…

起きている間に勉強する

昔、ある男が偉いお坊さんに尋ねました。「念仏を唱えて仏道に精進しようとしても、すぐに眠くなってしまいます。どうすればいいでしょうか?」お坊さんは答えました。「起きているあいだに、念仏をとなえなさい」これは、高校の古文で読んだ『徒然草』にあ…

100年前のパンデミック・スペイン風邪

今から100年ほど前の1918~1920(大正7~9)年に、「スペイン風邪」といわれるインフルエンザの大流行があり、全世界で5千~8千万人、日本では約40万人が死亡しました(死亡者数は諸説あり)。日本におけるスペイン風邪について研究した速水融さんの本を読ん…

「一挙解決願望」に気をつけよう

私たちは、ときどき「問題を一挙に解決したい」という思いにとらわれます。「これを何とかすれば」というポイントさえ片付ければ、すべてがすっきりする、と思い込む。いわば「一挙解決願望」です。例えば「会社を辞めればすっきりする」「この人と別れれば…

今日の名言 星新一

【今日の名言】星新一(SF作家、1926~97)が友人たちに送った年賀状より(『きまぐれ博物誌』角川文庫より)今年もまたごいっしょに9億4千万キロメートルの宇宙旅行をいたしましょう。これは地球が太陽のまわりを一周する距離です。速度は秒速29.7キロメー…

日本は衰退期のベネチアに学ぼう

この数十年の日本の繁栄の基盤は「工業製品を世界に輸出すること」でした。しかし、この基盤は中国などの新興国の台頭で揺らいでいます。そこで参考になる事例が、衰退期のベネチアです。ベネチアは中世に栄えたイタリアの都市国家で、アジアと西欧を結ぶ中…