人類学者のデヴィッド・グレーバーが打ち出した「ブルシット・ジョブ(bullshit jobs)」という概念があります。訳せば「クソみたいな、どうでもいい仕事」ということ。
グレーバーによれば、今のホワイトカラーの仕事の多くが「どうでもいい仕事」である。たとえば管理職、人事・広報・コンプライアンス(法令順守)の部署、コンサルタント、金融関係のプロたち……これらの多くはそれにあたる、と彼は言います。
そして、こうした仕事に就く人たちは本音では「自分は人の役に立っていない」と感じている(それを示すアンケート結果もある)。にもかかわらず、高給をもらっていたりする。
近年「どうでもいい仕事」は増えているようです。昔は人事や広報の担当者は今より少人数でしたし、コンプライアンス部なんて会社にはありませんでした。
自分の仕事をむなしいと感じる高給取りが多くいる一方で、社会に必要な仕事をする人たちが不遇な目にあったりしていないか? かなり心配になります。
詳しくは、私のメインブログのこの記事で。
グレーバーの著作はこちら。グレーバーは2020年に、惜しくも病気で59歳で亡くなった。