2020年3月~4月の調査で「感染症にかかることは自業自得か」という質問に対し、「そう思う」「やや思う」「どちらかといえば思う」という人の割合が、日本は他国よりもとくに高かったそうです。
「感染は自業自得」と答えた人は、日本では11.5%。一方、アメリカでは1%、イギリス1.5%、イタリア2.5%、中国4.8%(三浦麻子・大阪大学教授らによる)。
これは少し前の調査です。その後、新型コロナの感染はさらに拡大したので、日本人の「感染は自業自得」という意識は多少はゆるんだかもしれません。しかし、諸外国と比較したときの傾向は変わらないのでは?
コロナ対策として、日本人はマスク着用や手洗いなどをしっかり行っています。それをずっと続けてきました。そこには「感染に対する世間の厳しい目」を意識している面があるのでしょう。
「感染は自業自得」という意識は、日本人のまじめさや責任感、思いやりなどと関係しているはずです。しかし、それは日本社会にある「世間体重視」の息苦しさともつながっているのではないでしょうか。
その息苦しい面がうまくおさえられつつ、日本人の良さが発揮される世の中だといいのですが。