そういちコラム

数百文字~3000文字で森羅万象を語る。挿絵も描いてます。世界史ブログ「そういち総研」もお願いします。

今日の名言 アダム・スミス 大風呂敷を広げる

【今日の名言】
アダム・スミス(1723~1790イギリスの政治経済学者、主著『国富論』)

もっと大きな仕事をするつもりだったのだが。

スミスが晩年にもらした言葉。「十分に大きな仕事をしたのでは?」とふつうは思います。しかし、『国富論』(近代の市場経済を論じた)も「人間や社会の全てをまとめた理論をつくる」という彼の構想のほんの一部でした。

大きな仕事をする人はとんでもなく大きなことを考え、そのうち実現した一部が「偉大」とされるのでしょう。

私たちもときには「大風呂敷を広げて構想する」ことをしたらいいと思います。

人間というのは、考えた以上のことは多分できないのです。「構想したことが自分の限界を決める」といってもいいかもしれません。

もちろん、ばくぜんと広げたままではダメなはずです。その大きな構想をいくつもの部分に分けて、着手できるところから取り組めばいいのでは。

そして、できるところまでやればいい。かなりのことが実現するかもしれません。

私は若いころから大風呂敷を広げるほうで、構想の多くを実現できず気落ちすることも多いです。しかし最近は「一部でもかたちになっているのだから、よかった」という気持ちも強くなってきました。

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この記事のスミスの言葉を知った本