2017年のギャラップ社による調査では、アメリカでは「神が人類を創造した」という創造論を信じる人は38%だったそうです。
そして「進化は神の導き」とする人も38%。「神の導きなしに人類は進化した」という進化論者は20%に過ぎません(三井誠『ルポ 人は科学が苦手』光文社新書)。
なお、日本では進化論者は約8割というデータ(2006年)があります。
たしかに、アメリカではキリスト教の影響が強いです。しかし、「人が科学を受け入れるのは容易ではない」ということも大事なはずです。
そもそも「地球は巨大な球体で、自転しながら太陽の周りを回っている」「今のすべての生命は、原始的な微生物から40億年かけて進化して生まれた」なんて話は日頃の常識とはかけ離れています。
「これは権威ある科学的真理です」と押し付けるだけではない、教育的な努力や工夫がもっと必要なのでは?
「押しつけ」に反発して「自分の頭で考え、真理を明らかにしていこう」という人が、「地球はほんとうは球体でなく平面だ!」という「フラットアーサー」になることもあるのですから。
参考文献。現代アメリカにおける「科学への不信」をテーマにした本。科学への不信は、コロナ禍でもいろいろな影響をあたえたといえるでしょう。
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