そういちコラム

数百文字~3000文字で森羅万象を語る。挿絵も描いてます。世界史ブログ「そういち総研」もお願いします。

世界史の時代区分・三区分法

時代区分とは、歴史的な時間の流れをいくつかに区切ることです。日本史では「奈良」「平安」「鎌倉」……といった「〇〇時代」の区分が最もおなじみです。

世界史の時代区分では、「古代・中世・近代」の「三区分法」というものがあります。

【古代】紀元前3500年頃(文明の始まり)~西暦500年頃 
【中世】500年頃(西ローマ帝国崩壊など)~1500年頃
【近代】1500年頃(ルネサンスなど)~

*古代のうち古代ギリシアとローマ帝国が繁栄した時期を「古典古代」とすることも 
*より細かい区分として1800年頃までを「近世」=近代の初期とすることも
*第1次世界大戦または第2次大戦以降を「現代」とすることも

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ただし、この三区分法は今どきの世界史の本や教科書ではあまり述べられません。少なくとも明確には述べられない。世界史における時代区分の根拠や考え方については、近年は専門家のあいだでは意見が一致せず、時代区分そのものに否定的な傾向も強いのです。

しかし、歴史の大きな流れを整理するうえで、時代区分はやはり大切な見方だと、私は思います。

こういう区分をして知識を「構造化」しないと、歴史というのは出来事の寄せ集めになってしまう。それではあまりに見通しが悪いのではないか。

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私はこのブログのほかに、世界史専門のブログ(「そういち総研」)も運営しているのですが、その世界史ブログのなかで、「世界史の時代区分」について解説した記事があります。

そしてその時代区分についての記事は、とくに多くのアクセスがあるのです。ほとんどがグーグルなどの検索エンジンからのものです。何年か前の記事なのに。

やはり、多くの一般の人たちは専門家の発想とはちがって、世界史の時代区分に関心があるのでしょう。それが世界史という対象を理解するうえで必要なことだと感じている。

この感覚のほうが正しいと思います。

だから私は、時代区分の問題に関しては最近の歴史学者の影響を受けすぎずに(でも過去の時代区分の議論にはおおいに学びつつ)、これからも探究していきたいと思っています。

私そういちの世界史ブログの記事。詳しくはこちらで。

私そういちによる世界史の入門書

一気にわかる世界史