2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧
先日、NHKの『歴史探偵』という番組で、1970年の大阪万博の「太陽の塔」についてやっていました。戦国時代や幕末などのいかにも「歴史」という感じではないテーマは、この番組ではめずらしい。 太陽の塔については、私も関心があります。この番組の内容と…
7月28日は、大正~昭和初期の実業家・大原孫三郎(1880~1943)の誕生日です。 大原は地元の倉敷(岡山県)で、親から受け継いだ会社(倉敷紡績など)を経営しながら、孤児院、社会問題の研究所、総合病院、美術館などの社会事業を手がけました。 大原がおも…
【今日の名言】アーネスト・ヘミングウェイ(作家、1899~1961) “作家は自分が書いていることを充分よく知って、わかっていることを省略したとしても、作家が真実を書いているかぎり、読者は作家が実際に書いたと同様に強くそれを感じることができるのだ” …
今日は夫婦で上野の森へ行ってきました。東京都美術館で開催されている「毎日書道展」をみるためです。書道展として最も代表的なもののひとつ。妻が書道教室を営む書道の先生で、自分やお仲間が毎年出品している。この書道展に行くのは年中行事です。 書道展…
勉強の極意は「作品化」だと、私は思っています。つまり勉強の成果をもとに自分の作品をつくること、そのための取り組みこそが最高の勉強だということです。 「作品」というのは、文章作品のほか、プレゼンやパフォーマンス、ビジュアルの作品、プロダクト製…
本棚から取り出して、昔に買った古い新書を読みました。中沢信午『遺伝学の誕生 メンデルを生んだ知的風土』(中公新書、1985)――「遺伝の法則」を発見したグレゴール・メンデル(1822~1884、オーストリア)の評伝です。今年(2022年)はメンデル生誕200年…
「ビザンツ帝国」という国に関心があります。教科書ではマイナーな扱いですが、じつは世界史を理解するうえで重要な国です。これまでビザンツ研究の大家・井上浩一さんの著作(『ビザンツ 文明の継承と変容』京都大学学術出版会)を中心に、何冊かの本を読ん…
この記事では、世界史と日本史のかかわりについて考えます。 世界と日本のつながりをみるときは「世界史上のどの国が、日本にどのような影響を与えたか」という視点がまず重要だと、私は考えます。 どの国もそうですが、日本の社会や文化も、その歴史のなか…
【今日の名言】チャールズ・イームズ(米国のデザイナー、1907~1978) 革新は最終手段。 (イームズ・デミトリオス『イームズ入門』日本教文社より) チャールズ・イームズはイスや家具のデザイン、建築、実験的な映像作品、グラフィック、写真などで知られ…
【今日の名言】『第一次経済白書』(経済安定本部、1947年発行)より われわれは従来まで、ともすれば、現実を正視する勇気にかけていた。 終戦直後のきびしい経済状況を報告した白書の言葉です。 この白書は「第一次」、つまり最初に発行された経済白書です…
文章を書くなら、いいと思うものはどんどん真似しましょう。感動した言葉は、どんどん借りて使いましょう。どんなに真似したって、借りてきたって、あなたらしい個性は出てくるものです。良しにつけ悪しきにつけ、そうなのです。 そして、いろんな借用の組み…
「シクラメン現象」というのは私の造語で、「ベテランの歌手・アーティストに時々みられる、技巧的でクセの強い歌い方」のことです。 この言葉は、布施明さんが「シクラメンのかほり」(1970年代のヒット曲)を歌うのを、ふた昔前にテレビでみていたときに思…
日本の政治では、自民党の派閥トップのような長老政治家の影響力は大きいです。現職の総理大臣でも、有力な長老に配慮しなければならないことが多々あるわけです。 先日亡くなった安倍元総理は、自民党最大派閥のトップであり、現在における代表的な「長老」…
昨日の安倍元首相が殺害された事件に、たいへん衝撃を受け、ご冥福を祈る気持ちとともに、つよい怒りを覚えました。 事件の背景や犯人の動機などは、まだよくわからないわけですが、とにかく非建設的な、マイナスのエネルギーというものを感じます。こういう…
頭をよくする特効薬などありません。でも、悪くする確実な方法ならあります。それは、興味が持てないことをがまんして勉強することです。 これは、効きます。脳細胞を傷つけます。がまんして勉強することで、学ぶことがきらいになります。「何かに興味を持つ…
先日、大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書、2019年)を読みました。岩波新書の近年のヒット作。部分的には以前に読んでいたのですが、きちんと通読したのは最近です。 この記事は、「独ソ戦って何?」あるいは「聞いたことはあるが、ほとんど何も知…
私たちには特別な才能なんてありません。ふつうの教育を受けただけで、これといったものは何もない。私もそう。この現実は、あまり認めたくないものです。 だからつい、甘い言葉に耳を傾けてしまいます。「あなたの中にすばらしい才能が眠っていて、開花する…
【今日の名言】カント(ドイツの大哲学者、1724~1804)「啓蒙とは何か」より 自分の「悟性(知的な能力)」を使用する勇気を持て!あえて賢くあれ! 世の中には「バカになれ」という人もいるけどご用心。そして「賢くあろうとする」のは、じつは勇気もいる…
アメリカ独立を指導した「建国の父」の1人で、第3代大統領になったトマス・ジェファーソン(1743~1826)。彼は、独立当初から「連邦議会の議員の活動(調査研究など)をサポートする図書館=議会図書館」の創設に、関心を持っていました。 アメリカ建国の初…
7月3日は作家のフランツ・カフカ(1883~1924、チェコ)の誕生日。 カフカは、「変身」などの前衛的な作品で20世紀文学に多大な影響を与えた大作家です。でも彼は、生前はほとんど無名でした。大学時代に小説を書き始めましたが、作家としてすぐには芽が出ま…
昨日の当ブログの記事は「古代ギリシアのアテネの民主政が、驚くほど高度に発達したものだった」というものでした。 アテネの民主政のことは学校で習うので、私たちは「知っているつもり」になっている。 しかし、多少突っ込んでその制度などを調べると、じ…
紀元前400年代の古代ギリシアでは、何百もの都市国家(ポリス)が並び立ち、当時の世界で最も進んだ経済・文化が栄えていました。 最も有力なポリス・アテネ(人口20~30万人、都市部に限れば10~15万人)では、市民が主役の民主政治(民主政)が行われまし…
本多信一さん(1941~)という人がいます。1970年代から40年以上、職業・キャリアのことで悩む個人を対象に無料の相談(「職業無料相談」などと本多さんは呼ぶ)を行ってきた人です。ただし、現在は相談の仕事は休業となっているようです。 「無料」の相談で…